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= 日本で学ぶ = 普通、私たちが、「英語を学ぶ」というときは、英語を母語とする国へいってそこで英語を学ぶ場合と異なり、日本において、英語をどう学べばよいかを考えることになります。つまり、自分たちのまわりに英語が日常的に使われていない環境おいて、どういうふうに学んでいけば効果的に英語が習得できるようになるのだろうかということがポイントになります。〜英語学校で学ぶ〜、〜大学や高校で学ぶ〜、〜個人授業を受ける〜、〜自分でラジオ.テレビ.CDなどを利用して学ぶ〜、などいろいろありますが、ここでは当校のような英語学校で、きちとした英語を学び、よい使い手になるにはどうすればよいだろうかという視点で述べます。
= 学ぶ期間 = グループクラス.個人クラスで、〜毎日集中して習う〜、〜週2.3回習う〜、〜週1回くらい習う〜、など頻度によっても異なりますが、いずれにしても、英語を習得するには着実に、通常、かなりの長い期間学ぶ必要があると思います。1.2年程度の短期間では、特別な場合を除いて、decentなものをみにつけるのは容易ではありません。かなりのレベルに達している人はみな、長期にわたって学んでいる人たちです。会社員、教師、医師、研究者など多忙な人たちでも10年以上学んでいる生徒が、当校では6割を超えています。それでももちろん十分とはいえません。アジアの他の国々の英語を上手に使いこなす人々は、英語学校で毎日10時間ぐらい、1年間じっくり集中的に学ぶのが普通です。これは日本の週1回1時間くらい学ぶ人の、単純計算で、60年分の量です。日本での学習者のいちばんのウィークポイントになっているのがこの練習量の少なさにたいする認識が弱い点です。
= 聞く、読む、話す、書く = 英語学習といえば英会話というくらいに、話すことが強調されますが、着実に進歩していくには、聞く、読む、話す、書く、それぞれの学習がバランスよくおこなわれなければ着実に上達していきません。まず、たくさんの英語に触れ、それらをインプットすることをベースに、英文を書く練習などを通して英語の正確さをつける練習も必須です。
= フランクから丁寧語の幅 = 現在日本で用いられている英語のおよそ90パーセント以上がアメリカ英語だといわれています。米国人は一般的に、活動的でフランクな国民性のひとたちで、その英語も、英国やヨーロッパの人たちの使う英語に比べてフランクで、インフォーマルなものを好んで話す傾向があります。しかし、丁寧な英語の使用ももちろん時には重視されます。スポーツ選手や、シンガーたちが話す英語は生き生きとして魅力的なものですが、わたしたちのような ノン.イングリッシ スピーカーには、失礼にならないような丁寧な英語と、フランクで生き生きとした英語とのバランスをとることは、英語を毎日使っていない使う量のすくない,
私たちには、大変難しく、ほとんど不可能にちかいとおもいます。ですから、まず、多少ぎこちないところがあっても、安全なスタンダードで標準的といわれる英語を着実に習得する努力が大切です。スタンダードな英語といっても幅が広く、奥が深いのは当然です。何十年と英語を学んでおられるかたでも十分ということはありません。極端にいえば、ネイティブの20歳の若い人の英語でも十分でなく、私たちの日本語能力を考えればわかるように、いまも英語を学んでいます。わたしたちの体験では、標準英語と言われるものを4段階くらいに分類すると、日本で私たちが学んでいる英語は、高度なものと考え習得をめざしているものでも、一番下位の層の中程に位置するくらいの英語ではないかとみなしています。つまり、オーソドックスな英語学習を目指すためには、膨大なボキャブラリーのマスターを基本に、長期にわたる研鑽が必要であるというのが結論です。
=実際に使うこと = 英語会話の練習は、普通、教室内で先生の指導の下に練習をしますが、その内容は、いろいろな生活の場面における会話ですが、あくまで教室の中でテキストを使って場面を想像しながら英語を話す練習をしています。しかしできるだけ、実際の生活の場面で英語を応用してみる必要があります。当校では、適時、街にでたり、レストランで食事をしながら実際に英語をつかってみることをおこなっています。これによって、ことばの効果が飛躍的に高まり、実際の場面で使った英語はその後も忘れずみについていくことがよくあります。
= 日本語との対応性 = 英語を学ぶとき、英語らしい英語?(この表現が日本でよく使われのは、わたしたちの英語が一般に日本的英語であることの表れでしょうが.....) を使えるようにするには、どうしても、日本語と英語のちがいをしっかりと認識しておくことが不可欠です。一番の基本的な相違は、両言語の表現視点の違いです。簡単に言えば、日本語は、全体のフンイキを重視する情緒的表現形式であるのにたいして、英語は、即物的に、具体的に表現する言語体系です。”おにぎり”は "rice ball" ですが、お(丁寧接頭語)+にぎり(にぎったもの)=ていねいにぎったもの、rice(原料、材料)+ball(形状)=米で作った球状のもの,,,の対応になります。靴を”はく”、服を”きる”、時計を”はめる”、メガネを”かける”、ネクタイを”しめる”などは、英語では、ただ "put on"です。他にも例えは多くありますが、日本語は曖昧さ(ambiguous、ひとつの語がつねに二つ以上の意味を持つ)なのに対して英語は logical (論理、道筋)であることを重視します。両方の言葉は重なり合っている意味の共通部分を持っていますが、英語を使うときはこれらの特徴をしっかりつかんでおくことが英語らしい英語を使うキーポイントになります。
= 基礎と専門性 = 何についても言えることですが、確固とした基礎力がなければ、力がつかず上達にもつながりません。基礎の大切さは強調されるわりには、実際は、単調で,こつこつ学ぶといったイメージのために軽視しがちですが、英語学習の場合は、基礎の繰り返しで条件反射レベルにたっするくらいまでもっていかないとスムーズに使えるようにはなりません。シンプルで、論理的な基礎力があってはじめていろいろな方面への応用もでき、高度な専門なことも正確に表現できるようになります。
= 会話の学び方 = "英会話”という表現は、もともと正確ではありません。英語を使って会話をするのですから、英語会話のほうがよりその行為に近いのですが、その会話をするための訓練は、英語の基本的表現をまずきちんとマスターすることです。英語が話されていない環境で練習するには、人工的な面はありますが、ある表現を何百回と発話を繰り返すし、必要な場面で即座に使うことができるようにするほかに方法はありません。ヒヤリングマラソンとか、スピーキングマラソンとかの練習方法がさかんになっているのもできるだけ多く練習をする必要があると皆感じているからだとおもいます。それは当然のことです。ただ注意しなければならないのは、闇雲にたくさん練習するだけではよくありません。曖昧なままで、知っている単語や固有名詞を自分の知識の範囲内で、うまく組み合わせて理解しようとすると、原意を正確に把握しないままに理解したような気になり内容によっては危険です。その点当校では、長年日常生活に関する基本的なダイアローグを先生とともに初の練習をし、自分でも繰り返し声を上げることを必須練習にとりいれています。意味をきちんと理解して話すわけですから正確さもつきますし、自分の声を聞きながらリスニングの練習にもなり最も効果的だと考え最重要点にしています。
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= 国際学会とプレゼンテーション =
最近は、仕事や会議などで英語でプレゼンテーションをする機会が増えてきています。自分の考えをうまくまとめてほかの人にきちんと伝えることは日本語でも容易ではありません。特に英語でおこなうには logicality が求められます。また Q and A セッションにおいてきちんと答えられるようにするにはかなりの英語の対応力が必要です。当校では、国際学会で研究発表をする人たちの訓練を25年以上おこなっています。 - さらに詳しくはこちらを - |
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