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[ 1 ]
このエッセイは以前約1年間、ある医学団体からの依頼で執筆、掲載したものを転載したものです。もともと医師や医学研究者を対象にして書いたものですが、英語を学ぶ一般の方々にも参考になるのではとのご意見をいただきここに転載いたします。興味のある方はお読みください。なお、多忙のため途中で中断していますが、機を見て続けていきたいと考えています。

はじめに                                  1

今回から、この英語コーナー「Learn English Learn from English」を担当いたします四方です

。どうぞよろしく。一般学習者、研究者や医学、医療関係の方々などの英語をサポートする教室

を長年京都で開いています。医師が仕事上で参考になるような英語に関することがらがあれば、

書いてみるようとの依頼でしたが、ここでは、医師のほうからみた“医療で役立つ英語“的なも

のとは異なり、患者が、診断や治療を受けるときにもつ医師に対するさまざまな希望や、外国人

の患者が感じる不便や不安のようなものを、英語的思考で考えてみて役立つものがあれば英語の

表現、言い回しと一緒に取り入れてみてはというものです。英語特有の the science of

careful-reasoning ついても述べていきたいと思いますが、これは論文の作成を進めるとき私

たちが苦手なところだと痛感させられるからです。現代医学はもともと英語を通して日本にも入

ってきているものですから、英語を話したり書いたりする必要があり、まだまだ不十分だと感じ

いる医学関係者の方も、この際、是非もう一度きちんと学び直してうまく使えるようなってほ

しいと願っています。そんなとき、このコーナーがちょっとした参考になればと思っています。




英語を使う (1)

ここで、英語を使う、特に英語を話す重要性がますます増してきている点について、あらた

めて少し考えておきたいと思います。 「話す必要は分かっているが忙しくてなかなか実行

できない。」というのが多くの人の現状ではないかとおもいますが、一方、仕事の面で英語

を話すことはもう特別なことではなく、日常的なことになっているのも現実です。医療の分

野でも、外国から来ている方が病気になったとき、(他の言語でもいいのですが今は英語が

より一般的なので、例えば英語で〉患者が心配なく治療を受けることができるよう医療側が

準備しておくことは今では当然のことであるとおもいます。徐々に改善され向上してきてい

ますが全体的にはまだまだ不十分ではないでしょうか。私は医療関係の方に、「もし不十分

なら、仕事が十分果たせるよう、英語を話すことを学び直して、きちんと使えるよう備えて

おく」ことが急務であると機会あるごとに強調しています。

英語が教育、研究、ビジネス、社会などのあらゆる面で今日、世界的規模で広がっているのはよ

く知られています。例えば、ドイツでも大学教育は英語で行うことが始まっています。

また、ご存知のとおり、韓国ではかなり前から大学医学教育はすべて英語の教科書です。英

語的発音ができるようにするために舌を短くする手術も行われているという、真偽はともか

く極端な英語重視の例も耳にします。中国でもかなり以前から小学1年より必須科目になっ

ています。フィンランドで、30年程も前のずいぶん昔に、大学ではすべて英語

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教科書であると、医学生から直接聞いたこともあります。日本でも、医学部では分かりませ

んが、かなりの大学、学部で、公立、私立にかかわらず、英語での講義のこころみも始まっ

ています。

他にもこのような例が数多くあることから分かるように、英語の使用、特に英語を話す必要

性があらゆる分野で、Mediaの多様化やCBE(Computer -based Education)の流れなどとも相

まって今、世界中にこれまでにはない急速な勢いで拡大しています。



英語を使う(2)

現在英語が広く使われるようになってきている背景について、さらに英語の歴史的変遷や言

語的特質といった点からもみておきたいとおもいます。わたしたちは、「英語は英国や米国

、オーストラリアのなどの人々が使っている言語」、と理解します。普通はそれでいいので

すが、それが何故大きな影響力をもって広がっているのかと考えるときには、英語の歴史や

その背景もみておく必要があるとおもいます。英語の発達史をみるとそれは大変壮大で強力

な言語構造になっていく過程がよくわかります。また、そういうことも少し頭に入れて英語

を学ぶと興味も深まるのではとおもいます。


今私たちが使っている英語は、4千年以上も前のチュウトン語が祖語だといわれています

。Teutonic ? Germanic ? West Germanic ? Low Germanic ? Old English - Middle

English ? Modern English と移行していく長い歴史の中で、英語はとりわけ他言語の長所

をすばやく吸収し、英語体系自体のリノベーションをうまくはかってきたとされています。

明解さ、語句定義性、機能性、,造語性、特に、古代ローマ帝国で学術語でもあったラテン

語の影響を強く受け、論理性、を重視して発達してきた点などが、近代テクノロジー社会に

おいて特に急速に世界に拡大していく根拠になっているとおもいます。

例えば、英語は、語彙の借用が非常に多く、英語語彙の50パーセントはラテン語系から、本

来の英語は25%、ギリシャ系の語10%、北欧系の語5%、残りが10%がその他の言語からだそ

うです。完了時制や、関係代名詞構文も、昔からあるものではなく、時代の変化や発達に対

応して、ほんの300年ほど前に生まれたもので英語としては新しい基本原理です。三単現の

ルールも16世紀後半から、 be going to, は17世紀、do は、I know not her から I do

not know her へ18世紀に確立したもの、be having to にいたっては20世紀に入ってか

ら、さらに現在では、have been being written のような複雑な構文も可能になってきてい

ます。

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どの言語も等しく貴重でありまた、それぞれの言語が固有の特長と有利性をもっています。

その中でも英語は機能性や科学的論理性に特に優れた言語に発達しています。ですから、日

本でも、医学を 英語 - 日本語 - 英語と学ぶのではなく、最初から英語の教科書で、英語

を使って教育するところへきているのだとおもいます。

サッチャー元英首相は 「人類の創った文明*〈文化ではない〉は英語でのみ理解できる

 」と述べたそうですが、少し過信ではとおもいますがそれでもこれからの文明の方向性を

考えるとき、強くは否定し難い面が現実に多くなっていると私は理解しています。多くの方

にはこれらはあらためて述べるまでもないことですが、それでも、あえてもう一度、ここで

英語をしっかりと使う能力をみにつける大切さを主張しておきます。

                (* 文明=civilization= 物質の発展段階に重点がある)




英語を話すスキル (1)

次に「英語を“話す”」練習についてです。

明治時代の後半に、近代国家に変容していく必要性を感じ、英語を日本の国家語にしようと

いう法案が国会で審議されたことがあったそうです。また、第二次大戦の後、志賀直哉は

、日本語で考えて敗戦したのだから、これからは美しいフランス語をわが国の国家語にして

いくべきだと信じられないようなことを述べたそうです。いずれにしても、このような英語

教育に関する多くの議
論や主張が日本の国際化の進行とともに、現在まで続けられています。 

その一つに、「10年間も学校で英語を習っているのに簡単な英語を話すことさえ出来ないの

は日本の英語教育が根本的にどこか変なのでは?」という皆さんもよく耳にされる意見があ

ります。これに関して、少し考えを述べておきます。

改善はもちろん必要ですが、実際の教育の現場で行われている努力やそれなりの成果を考え

るとこれは極端で、もう少し正確にみておく必要があるのではないでしょうか。10年間習う

というと、あたかも毎日英語を10年間続けて習うと錯覚します。実際には週に2~4時間

、10年間で合計1000時間くらい学びます。しかも40人のクラスメートと、「読み、書き、聞

く、話す」英語の基本を少しずつ学ぶのです。ネイティブが1日16時間くらい英語を使うとし

てこれを単純計算すると、この1000時間は約60日分で、実質的にはかなり少ないものです。

英語を母語とする国に住んで2ヶ月くらいで、読む、書くを含めて話すスキルがそんなに向

上することは普通期待できません。私たちの英語力に問題があるのは事実ですが、だからそ

れが学び方だけに原因があるように理解するのはどうでしょうか。背後にあるわたしたち固

有の文化的メンタリティーのようなものも英語を学ぶときにいろいろ影響していて、理想的

な学び方に容易にはならない側面もあるとおもいます。

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多くの方は、<学校で習う基本事項をもとにして、対話による発話練習を多く行い、それを

継続していく> というごく基本的なことをしていく中で、徐々に英語を話すスキルを身に

つけているのが実情です。

以前に興味深いケースがありました。何かよい方法がないかとあらゆる資料や書籍を調べ研

究して、最後に帰国子女バイリンガルの調査分析を書いた本*を読んで、普通の人はとにか

く練習することであるという(当たり前?の)結論になったと、ある国立大教授が渡米直前

に集中練習に来られたことがありました。笑い話のようですが、英会話を学ぶことについて

は意外にみな似たようなところがあるのではと思います。バットの振り方ばかり研究して、

バットを振らないようなものです。

もう一つ述べておきたいことは、他の国の人たちとの練習の量についての比較です。中国や

韓国やアジアの国々の研究者やエリートビジネスマンは、普通、仕事を中断して、1年間英

語の専門コースに入り、毎日みっちり学ぶ人が多いそうです。この人たちの1年間に英語を

学ぶ量はかなりの量で、日本の私たちが1週間に1時間ペースで学ぶ量の約60年!分です。

わたしは常々、日本での学び方が変だとか、日本人は英語が苦手とかいうより、まずこの練

習する絶対量が圧倒的に少ないのが弱点になっているのではないかと感じています。しかし

、現実にはそうすることが難しいとすると、今のところ学校で習った英語を基にとにかく

「話すスキル」の練習をできるだけ多く積んでいくのが実際的であるという普通の結論?に

なりますが、、、いかかがでしょうか。

                  * 講談社学術文庫 バイリンガルの科学 慶応大医




英語を話すスキル (2)

これまでに英会話を学んだ経験のある人、いま習っている人、これから始めようとおもって

いる人などが皆共通してまず感じる難しさの一つは、「話す」ということは、書くことなど

に比べて、“スピードがはるかに速い“ ということです。もちろんそれぞれのスキルには

それぞれの難しさがありますが、この話すことの特徴である速さについては少し古いもので

すが下記のような調査*があります。(分かりやすくするため、平均の値にしてあります)


   発話のスピード    英文を書くスピード   英文を読むスピード

                                        5 

        170           50           250 (wpm)

                                  *京都大 安藤

くらいだそうです。つまりこの調査からみると、英語を話すスピードは、書くスピードの3

倍以上速いということになります。英語を読んだり、聞いたりすることは、他から情報を得

るpassive な行為ですが、話したり、書いたりすることは共に、自分から働きかける

、positive でさらにcreative な作業です。この考えを創りだしながら音声にして伝えるこ

とを正確にスムーズに、しかも速く行うことは高度な作業です。なんといってもこのスピー

ドが英語を話すときの最大の課題になります。ある考えを表現するための、<必要なボキャ

ブラリー>、<ワードオーダー>、<文法>、<イントネーション>、<アクセントを含む

正しい発音>、<対話の相手の反応に対するこちら側の反応>、などを瞬時に作り上げなが

ら進めなければならないわけです。日本語を話すときはこれらのことを無意識に行っていま

すが、外国語で行うときは、表現するときに必要なこれらのことをすでに一つ一つ適切に身

につけてしまっていることが前提があってはじめて素早く、フルエントに会話が進行し成り

立ちます。

また、“英会話“と言うと、普通、外国へ旅行したり、他の国の人々と交流をしたり議論し

たりするために習うわけですが、そのいずれの場合も、〈英語を〉「話す」ということは、書いたり読んだりする場合と異なり、本や、資料、辞書など、自分以外の外部の助けを借り

ずに意味を即座に発話しなければならないという特徴をもっています。したがって、自分の

体に身についているものだけがでてくるということになります。”remember” (re 反復

+member体の一部になっている) しているものだけが出てくるということでしょう。そう

考えると、学校時代に学んだり暗記していたことも、いまもしっかりと覚えていなければ、

速さを求める会話には、練習しなおさないかぎりはうまく使えないということは当然です。

普段、本や、資料、文献に囲まれてそれらを利用したり、助けられて仕事をしていますが、

もしこれらが何もないところではものごとがうまくいきません。この身についていないが故

の難しさが、”英語を話すとき“に端的に現れます。発話ができないわけです。どんなに秀

でた人でも、ノンネイティブの場合は、実際に声を出し、対話練習を多くして身につくよう

にする+それを長く継続する ことなしでは英語を話すようになることは無理なことです。

理論ではなく実技だからです。ですから、会話のスキルが必要な人は、この点を考えて練習

を十分することが大切です。 

よく知られた英語のproverb に “ Practice makes perfect ” があります。普通 「習う

より慣れろ」とか「慣れるまで習え」と訳されていますが、この理解は日本語の世界で

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の意味で曖昧なので、普段わたしは次のように理解しています。元の英語の意味は

、practice =〈理論にたいして〉→ 実行、perfect → per-(完全に)+-fect (行なった)、で

               練習が完成をつくる

            完全に行うことでものごとは成る

と練習が大切であるということをいっていると思います。因みに、日本の”医師国家試験

” の正式英語訳は、the National Examination for Medical Practitioners  で

doctor という語はなく practitioners〈医療の実践者〉 をいれています。





英語を聞く スキル 

「今年はリスニングの能力を徹底的に鍛えたいとおもいます。科学の議論は、相手の考えを

正確に理解できなければ厳密な議論ができないからです、、、。」、と、米国での国際学会

発表奨励賞を受けてはりきっている若い院生のM君から年賀状がきました。

たしかに、彼の言うように、特に研究やビジネスの世界では、まず相手の言うことをきちん

と聞き、把握して対応することは重要です。また最近、日豪の医学者の間で毎年行われるセ

ミナーに日本側代表団の一人として参加したある助教授が、「相手側の発言の要旨が今ひと

つはっきりしないまま、返答を繰り返しているうち、相手側が自分の方に話しかけなくなり

、さらに自分の仕事上の能力まで疑っているのではと不安な心境になりました。相手の真意

を正確に聞ける能力が必要だと痛感しました」と話し、在米4年の経験があるこの方が、当

校で英会話の練習を基本から再開されたことがありました。これらは私たちの多くが直面す

るリスニングの難しさを語るよくある体験談のひとつです。普通、よく聞き取れないときは

、知っている単語や固有名詞、情報などをつなぎ合わせ自分流に解釈してとりあえずその場

をしのぎます。しかしこれはしばしば内容の理解がずれていることがあるので正確を期す研

究やビジネスの分野では時に危険で問題が生じることがあります。

先日行われた大学入試センター試験でもはじめてリスニング試験が取り入れられました。こ

れから急速に英語を聞いて話す音声コミュニケーションが日本でも進み、学校教育ではリス

ニングの訓練が強化されていくにちがいありません。リスニングの難しさは誰にも共通して

いますが、多くの方から、仕事上英語を読んだり書いたりはしているのでなんとかなるが、

リスニングが弱いのでなんとかしたい、よい方法がないかとよく相談を受けます。こういう

とき、私はいつもきまって、「英語をできるだけ多く話すことが結局はリスニング

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力が増すことにつながるはずです。英語が話せると英語が聞こえるわけですから?…..」、

と単純に答えていますが、実はよくわからないところもあります。 昔から、

<リスニング集中講座> という題の特集や本をよく見ますが、どれも、=ポイントをつか

んで聞く(?)、発音を正確に聞き取る(?)、what やwhen など 5W1H に注意して

きく、単語の意味をすばやく聞き取る(?)、、、= などわかったようなわからないよう

な類のアドヴァイスが書いてあります。

英語CDを何度も聞くことも一般的に行われていますが、同じことを何度も聞いてその文は

よくなりますが、はじめての文はどうでしょうか。たとえば、ロシヤ語がまったくわからな

い人がロシヤ語のCDを何度も何度も聞いたとしても、この人にとっては聞いている語が意

味化しないので音楽のように聞こえてしまうようなものです。英語の場合も聞いた語の意味

がすぐにとれない限りあまり効果が期待できないかもしれません。 それより、自分で英文

を声を出しながら、同時にその意味も理解しながら何度も繰り返す練習、つまり英会話です

が、を多くし続けていくと聞き取る語や意味の数や速さが増しリスニングが以前より容易に

なってきます。この話す練習の方法のほうが実際的にはよいのでは、と長年考えています。

パリ大医学部の耳鼻科医であるアルフレッド.トマティス博士が開発した聴覚トレーニング

法は 「耳で聞き取れない音は発音できない」という法則に基づいています。

英語の周波数域が2000ヘルツ以上なのに対して日本語は周波数が1500ヘルツまでしかなく、

この音域、つまりパスバンドの違いが、英語を聞き取りにくさせている。日本語はのどの奥

から音が出ますが、イギリス英語は舌先から出る。だからイギリス人の声の高い部分にしぼ

ってまねて練習すると舌先に音を作る点が移って舌が軽くなるということが起こるそうです

。最近では日本でもこの方法が外国語学習のリスニング力を高めるために応用されてきてい

るようです。

          言語による周波数分析(トマティス理論)

            日本語    250 - 1500 ヘルツ

         アメリカ英語      1000  - 3000

         イギリス英語          2000   -   12000 

          フランス語 125-250, 1000 -1800

これは本来難聴者のためのものですが、結局この理論も逆にいえば「自分の出せない音は聞

き取ることはできない」と言っているのではないでしょうか。

                                      8                                      

また、名古屋学院大学の町田氏は、発話速度と聴解度関係を調査し、日本語においては、ス

ピードを、0.6 → 1 → 1.5 と変えながら測定したところ、1 から1.5倍に増したとき聴

解度は増し、1 から0.6に減じたとき、聴解度は減じた。しかし、英語においては0.6から1

へは聴解度は増すが、1から1.5へは著しく減少する傾向にあることがわかったと報告してい

ます。また、欧米における研究によれば、英語の発話速度が275〜300語/分までは聴解度は

落ちないがそれ以上になるとわかりにくくなること、練習によって聴解度は増すこと、速い

発話の聴解度のretention(保持)はふつうのスピードの発話に劣らないことなどなど報告さ

れています。

結局、リスニングの難しさを科学してのり越えようといろいろな努力が行われていますがま

だよくわからないのが現状です。 考えてみれば、日本語を話す人が、どうしたら日本語の

リスニング力を向上させることができるかと普通考えるでしょうか。 期待して読んでくだ

さった方には革新的なことが言えず申し訳ありませんが、経験からいまのとこは、英語をたくさん話すことを通してリスニングも向上をはかるのが、実際にできるよい方法だというの

が私の結論です。




英語を書く スキル (1)

まず、はじめにお断りしておくことは、表題を、”書くスキル”としていますが、ここでは

どうしたら英文を上手に書くことができるか、というアドヴァイスをすることは私にはでき

ません。よい英文を書くことは、英米人でも難しいことです。本来上手な文章を書くことは

、高い教養をもち、膨大な量の書物を読み、厳しい文章作成の修練をした人だけができるこ

とです。英語を母語としない外国人が英文を自然に書けるようになるには、少なくとも英語

で書かれた文学作品や、出版物、新聞、雑誌、研究資料、ビジネス書などを長年にわたって

たくさん読むことが必要です。それでもすぐにすらすらと達意の英文が書けるようになると

はおもいません。日本人でも日本語でよい文章を書くことは難しいということに置き換えれ

ばこのことは明らかです。ですからここでは、わたしたちが外国人として、英語で文を書く

ときに最低限、気をつけるべき初歩のまた初歩ぐらいなことを、経験のなかからですが述べ

てみたいと思います。

文学的文章は別として、投稿論文、研究論文、ビジネス文書などの英文作成などについて

                                       9
は、それぞれの分野で長い間活躍されている方が書かれたガイド本や練習本が多く出版され

ています。それらのなかで強調されている内容はほとんど共通なものです。  

例えば、

                                       

 1.構成をよく考える。

   Introduction, purpose, method, result, experiment, conclusion, など

 2. 書こうとする内容をきちんと整理する

   アウトライン、目的にあった英文のパターンを、客観的に、読者は誰か、

 3. ライティングの基本ルールを守る

   フォーマット、文章スタイル、センテンス ルール、パンクチュエーション

 4. その他

   わかりやすい単語を使う、簡潔に用件を伝える、無駄なところを省く

などのことが述べられています。しかしこれらはみな当然のことで、質のよい英文を書くこ

ととはあまり直接つながりません。英文の内容そのものを具体的にどうよいものにしていく

かは書かれていません。“英文ライティング”というタイトルの本があると読んでみたくな

りますが、そもそもこの表現は曖昧で何を表しているかはっきりしません。“英文の書き方

”といってもあまり変わりませんね。知りたいことは、“どうしたら上質な英文を書けるよ

うになるのだろうか“ということです。

とは言っても、仕事上英文を書かなければならないこともありますから、とりあえず英文を

書くときの注意点を考えてみますと、まず、書く前に、普段の生活の中で英語に多く触れる

習慣をつくることが大切だと思います。


    上質な英文でかかれた記事や小説を毎日20−30分でも読む

    気軽に短い英文を書く習慣をつける。

    時々名文といわれるものを筆写する。

    e-mail も日本語でなく英語で書いてみる。


次に、日本人の書いた英文をみるときによく見かける基本的な問題点は、(これらの具体的

な例については以後の章で述べていく)、


単純な文法的スリップ ― 単数複数、時制、態、自動詞他動詞

  文法の理解不足  ― 完了形、態、副詞節と分詞構文の混乱、仮定法

  英語的論理性の欠如 ― this, that, may, mightなどの誤用, 接続詞の理解不足

  日本語的英語  ― 英語と日本語の違い、表現方法のちがい          10

  訳語使用の不正確さ  ― 意味の冗長、矛盾、不明、アンビギュイティー

などです。 

これらを一通りマスターした後、さらに上達を目指すには、上述のように年月、経験、修練

が必要ですから、例外を除いて、厳密な意味で、英語を十分に書ける日本人はいないのでは

ないのでしょうか。少し大げさですが、ギリシャ文明以来の人類の知の遺産を読破継承して

いる、タイムズ、ワシントンポスト、ニューヨークタイムズ、などの有能な記者や編集者な

どを含む欧米の英語のべストライターは、一つの国でもほんの数十人くらいといわれていま

す。彼らが首相や、大統領の演説を作り、深く感動的な言葉の力を通して国民に人生や未来

への勇気や希望を伝えます。英語はこういうことができる強い魅力をもった言語だとおもい

ますが、それだけに少なくとも私には、ロジカルで上質な英文を書くことはいつも至難の技

です。




英語を 書くスキル (2)

The discipline of fortitude on the one hand, inculcating endurance without a

groan, and the teaching of politeness on the other, requiring us not to mar the

pleasure or serenity of another by experience of our own sorrow or pain, combined

to engender a stoical turn of mind, and eventually to confirm it into a national

trait of apparent stoicism. I say apparent stoicism, because I do not believe

that true stoicism can ever become the characteristic of a whole nation, and also

because some of our national manners and customs may seem to a foreign observer

hard-hearted. Yet we are really as susceptible to tender emotion as any race

under the sky.  ( A )



While the organism frequently comes under observation in examination scrapings for

the diagnosis of syphilis, yet our exact knowledge of its biology has been

fragmentary for the reason that no one had succeeded in isolating it in pure

culture. Unquestionably, certain investigators have obtained a growth of this

spirochata in highly impure cultured, but a study based upon such contaminated

material aided little in advancing our knowledge.

In my systematic attempt to secure pure cultures of various spirochata, I have

succeeded in growing this organism in pure culture. ( B )

                                                         11

By far the most common cause for asymptomatic anemia is iron deficiency due to

inadequate dietary replacement of iron lost from the body. Daily iron

requirements for males and postmenopausal females are between 0.5 and 1 mg.

because additional iron is needed by menstruating and pregnant women, their daily

requirements are 2 mg and 2.5 mg, respectively. Because only 5 percent to 10

percent of the 10 to 20 mg of the iron contained in the average adult diet is

absorbed, it is not surprising that iron deficiency is common in women of

childbearing age. Population studies have found 10 percent to 20 percent of

menstruating women to have abnormally low concentrations of hemoglobin.  ( C )


(A) 新渡戸 稲造 (1862-1933)  100 年も前に日本の若き青年が書いたものです。

         彼は、国際連盟の事務局次長として、口下手な英国人総長の代わりに

         世界中の国々に、その重要性を英語で演説して回ったと言われています。

 .......... .....内村鑑三らと札幌農学校でクラーク博士に学んだ俊英です。

(B) 野口 秀雄 (1876-1928) これも100年ほど前の1911 年に書いた、皆さんご存知の

         梅毒スピロヘータの純粋培養に成功に関する論文の一部です。

         その後も次々と英文で論文を発表し3度もノ-ベル賞候補になりました。

         少年のころから、難解な英語を多読、読破していたそうです。

(C) Primary Care Medicine (1999版) この本は、皆さんよくご存知の、世界中で読まれ

ている科学的で平易でわかりやすい基本医学医療テキストです。そのなかからの抜粋

です。Harvard Medical School、出身の教授たちや   

   Massachusetts General Hospital の医師たちによって書かれた平易な名文として知

        られています。

さて、皆さんは以上の3つの文章を読んでどういう感想をお持ちでしょうか。いずれも、共

通して、無理のない、自然に流れるような解り易い英文ではないでしょうか。文学作品では

なく論文ですからうまいとか下手とかいうより、論理的で明解ということが大切ですが、こ

の一見単純に見える文章のようでも、深い知識と厳密な理解に基づいてはじめて書けるもの

です。私たちは、辞書で単語を引きながら、あちこちの文例を参考にしながら文章を書き

、出来上がった文章は、自分が作った日本語的英語文?や他からの引用などでいっぱいにな

ることがあります。英語表現は特別な場合を除いて自分流に作ることはできま     12

せん。長い進歩の過程で、careful reasoning of science として検証されそれが

collocation として確立されています。不用意に組み合わせると論理がなりたたないわけ

です。特に、適切で正確な訳語の選択ができていないこと、文法の正しい理解が足らないこ

と、前置詞の使用が混乱していることなどが、日本的英語文?の特徴になっているのではと

私は常々感じています。つい最近、日本でも投稿論文の fabrication が報道されましたが

、これを機に、欧米で従来からあった日本人研究者の英語論文の粗雑さに対する不満が一気

にあちこちで出てきているという記事を米紙で読みました。多忙ななかでとりあえず作成し

ネイティブチェックを受けて、安心して?提出するのが常ですが、これだけではいいという

ものではありません。ネイティブもコストの範囲内でチェックするのが普通です

。proofreading と言うのは 本来編集するために誤字や語法をcheck (語義=手早く間単

に調査する)するものです。rewrite しないと満足なものにはならないと私たちにこぼす

native proofreaderもいます。ですから、特に若い研究者の皆さんには英語を書く練習を

着実に続けていき、英文を書くスキルを高めていってほしいとおもっています。

次に、英語を書くときの参考になる、英語に関するある理論を紹介しておきます。これは

 Sapir-Whorf Hypothesisといわれるもので、Edward Sapir と Benjamin Lee Whorf,Jr.

という二人の言語学者が主張しているものです。


簡単に要約しますと、


  言語は私たちの考えを反映する。

  言語は私たちの思考過程を定義づけ、思想をコントロールし、決定づける。

  言語は単に、話したりコミュニケーションのためだけに使われるのではない。

  言語はものを考えるために使う。

ここでは日本語を使うとか、英語を使うとかいう行為を、異なる色のついた眼鏡をかけて世

界を見ている行為に例えています。

もし青いレンズの眼鏡を掛けてものを見続けていると私たちが見る光景はすべて青みがかっ

てみえ、もし赤い色の眼鏡を掛けてみていると前者とはことなり、すべて赤みがかってみえ

るだろう。たとえば

       My sister went to Tokyo という文を考えたとき、


日本語を話す人は、  

       imoto wa Tokyo e ikimashita  

とMy sister のところを(男性、女性だけでなく)年上とか年下であるとかも範疇にい  13

れて理解する。一方英語を話す人は、このsiblings (男女の別なくきょうだい)を男性、女

性の範疇だけに分類する。ほとんどの場合、英語はolder とかyounger とかは重要でない。

この英語の特長は、ものの見方や現実における英語を話す人の思考に影響与えている。

つまり、両方が同じものを見ていても、それを異なった考え方をしていくということである。
この理論に従うと、私たちは日本人独自の色眼鏡をかけてものを考えているということにな

り、私たちが英語を書く際に、日本語的英語になるのは当然であることになります。一方

、私たちが英語らしい英文を書くには、英語的(以前の章で少し述た)に考えないとうまく書

けないということになります。




英語を学ぶ 表現 (1)

これまで英語に関しての私の考えを一通り述べてきましたが、ここからは、英語表現の特徴的なところを日本語の表現と比較しそれらの差異に視点をおいて考えてみます。そして英語を学ぶうえで参考になるものがあれば役立ていただければとおもいます。

まず初めは、患者と医師の問診に関する英語表現についてです。はじめての患者に英語で問

診をするとき、「今日は、どうなさいましたか。」という文をみなさんは普通英語でどうい

うふうに言っているのでしょうか。

   1) What is the matter (with you) today?

    2) What is the problem today?

    3) What is your trouble now?

   4) What kind of……?.  

.....5) Do you have any trouble?

などが一般的に使われているのではないでしょうか。 1)~4) は通じないわけではありませ

んし、米国でも使う医師(主にnon-native)がいると言われていますが、基本的には適切では

ありません。5)は困って受信にきているのですからちょっと失礼な感じです。こんな場合、他にもいろいろありますが、英語でもっとも一般的な言いかたは

   What seems to be the problem (with you), ~?

                                      14

です。難しいものではありませんから、言い回しとして覚えて実際に使っている方も当然い

るとおもいますが、ここで少し考えておきたいことは、英語はまず論理を重視しますから状

況を適切に正確に表現する語や文を使う努力をすることがいつも必要だということです。患

者はよくわからないわけですから、What is ,,,? のような断定型の質問には答えられませ

ん。それだけではなく、そういう聞き方をする医師の診断と治療にかれらは不安をおぼえる

そうです。 外国から日本にきて病気になり助けを必要とする人に”英語の表現は難しい“

とか“英語は苦手だから“ では済みません。この表現は、たくさんあるなかのほんの一部

で、英語で診療を進める場合も、当然普通の場合以上に適切な説明や表現が求められます

。私も、一度フランスで問診を受けたことがありますがそれはなんとも不安なものです。時

々「今日外国人の患者さんに、はじめて英語をちゃんとはなす医師にあえて安心したとほめ

]られました。」という話を生徒さんから聞くことがあります。以外にうまく対応しているひ

とが少ないということではないでしょうか。これらの表現を皆さんと練習するたびに、私た

ちにとってなにか大切なことを含むものとして考えさせられる英語表現の一つです。




英語を学ぶ  表現 (2)


 1) I would appreciate it if you would reply me. ―〜ればありがたくおもう。(未来)

 2) I appreciate it.               ―〜ありがとう。    (現在)

appreciate という語は仕事上でもかなりよく使う語ですが、どうも日本ではメールや文書

の中できちんと使われていないような気がしています。適切に使っている方もあるとおもい

ますが、大切で、正しく使わないと失礼にもなる表現なので、ここで参考までにその使い方

を整理をしておきます。  上記のように 1)は would を使う仮定法表現で,まだこれ

からすることを含意する未来表現の語です。一方 2)は 今、そのことに感謝している、

と現在形です。( 1の- it -は必須) ところで appreciate という語は、日本語に訳すと

英語の意味からはかなりずれるので私はいつも次のように理解して適切に使えるようにして

います。まず、appreciate は ap―( …に) + -preciate(価格をつける)で、

appraise, precious, price, prize などと同じ語幹の語です。 ですから、1)では “

もしそうしてくだされば、そのことにきちんと価格をつけるつもりである(正しく認識する

)。” 2)は “そのことに正しく価格を付けてよろこんでいますよ(ありがとう)。”

となります。日本の辞書は、〜art,(を鑑賞する)  〜a rest after hard

work(を満喫する) などときれいに訳していますが、日本語では文脈次第でたくさんの訳が生まれてやや情緒的になり 15

ます。しかし英語的論理はいつも [〜に価格をつける] という語義です。英文を作成する

ときは、その原意, 論理をつかんでできるだけ真意にちかい正確なものになるようこころが

けたいものです。ちなみに、money も価値.値段という意味なので不可算名詞ですが、お金

を作れることは価値をつくれること! ですね!

以下の例文からもたしかに上で述べた原意が感じられます。

* You cannot really appreciate foreign literature in translation.

* The sound quality was poor, so we couldn`t fully appreciate the music.

* Your support is greatly appreciated.

* Thanks for coming. I appreciate it.

* I would appreciate it if you paid in cash.

* His talents are not fully appreciated in that company.

* We would appreciate you letting us know of any problems.

* What I failed to appreciate was the distance between the two cities.

* The government failed to appreciate the fact that voters were angry.

* We don`t fully appreciate that he was seriously ill.

* Their investments have appreciated over the years

( to appreciate in value over a period of time)

* I had no intention of depreciating your contribution.

( not important, to reduce value )



英語を学ぶ  表現 (3)

今回は、次の二つの日本語文を英語の文に訳すことを考えてみます。

1) (今週がやまだそうですが) 彼はなんとかもちこたえるでしょうか。 

2) 彼は90歳まで長生きした。

1) は普通に言うとしたら、

    Can he continue to be alive ?

Will he be able to be alive through ?

Is he going to survive this week?

などとなるかもしれません。

                                      16

しかし、たとえば、survive は 事故、危機、困難などを切り抜けて生き残ることですから

、末病状の人には強すぎる感じです。また、continue は「続く」という意味で日本では最も

よく使う語の一つですが、これはある動作が、状態が間断なく続く、続いている、という意

味ですから、容態が急変するようなことをときにはぴったりしません。英語では通常、次の

ようにします。

   1) How long will he last, doctor ?

   last は終わりがあるものの最後の段階をあらわす動詞ですからこの場合適切で

.   continue は終わりなく続くものの場面を述べるときに使用します。

ちなみに、「つづく、続ける」はよく使用する語のわりには日本人の英語論文のなかではあ

まり正確に使われていません。特に病気の記述に関しては正確を記さないと意味が異なり病

状判断としては不適切なものが伝わります。

   1) continue   。。。。。。。。。。。。。。 切れ目なく続く

   2) continual  ___ ___ ___ ___    断続的に続く

   3) constant   。。。 。。。 。。。    規則的な間隔を置いて続く

............4) successive 。。 。。。。 。。。   不規則な間隔で連続して起こる

............5) consecutive 1-2-3 1- 2-3 1- 一定の順序で続く

............6) persistent X X X X X X X X X X X X X X…. よくないことがいつまでも続く

............7) last ____ ___ __ _ _ 終わりのあることの最終段階へ



2番目の文は、大多数の人が、次のような文を作るだろうとおもいます。

   1) He lived until ninety years old.

この文では、英語では awkward な表現であるばかりではなく、厳密な意味で生命、人

の生きることに対して少し洞察の欠けたものになります。少しおおげさかもしれませんが、

私はこのなんでもないようにみえる英語の表現と医療との関係を考えることがあります。

予断になりますが90歳を超えて長生をされ、勲章を授与された(元)医師が長生きの秘訣に

対する質問に、「病気にかかったらすぐ治療をうける、、、」、「よく睡眠をとること

、、、、」とか「くよくよしないで前向きな気持ちをもって、、、」とかいろいろと答えら

れているのをTV番組で見たことがありますが、これは私たちも普通に使う表現ですが、こう

いう捉えかたは人間の寿命の意味をきちんと理解している表現なのだろうかと考えたりしま

す。若くして亡くなった方や例えば70歳で亡くなった方は90歳の方より健康管理や気持ちの

持ち 17
方がまずかったからそうなったとは考えられませんから、気楽にそういっているのだどわ

かるのですが、なにか真摯なものが不足しているという気分になってしまいます。英語

はこの場合次のような言い方し、その表現を通して年月を生きる意味を正しく捉えている

ようにおもいますがいかがでしょうか。

2) He lived to be ninety years old

    

このアンダーラインのところは皆さんも覚えのある高校で学ぶ結果用法の不定詞です。

人は〜才まで生きようとして生きれるものではなく、いろいろなことの結果として今ここに

生きていてそして今たまたま~才である、という深い真理をとらえたものであるとおもいま

す。考えてみれば、栄養管理をすること、体をいたわりながら生きること、病気になれば適

切な治療を受けること、楽しく前向きに生きること、などどれも大切なことは間違いありま

せん。しかし一方、兵役がある世界の大多数の国々では出征中に戦火にまきこまれ命を終え

る若者の短い人生もあります。2001年9月の米国中枢同時テロ以来世界のあちこちで増え続

けるテロリズムの犠牲で一生を終える死、不運な運命や事故、時代の波に翻弄されて、健康

管理や医療などとはまるで関係のない、人がコントロールできないような状況的、物理的死

もあります。それでもなお、これらすべてを含めてなにか大きなちからでいまここに生かさ

れているのだと考えるのが古今からの人類すべての理解です。今のところ、これらのことを

あまり考慮しないでいられる日本では健康か病気かといった狭い視点で人生や寿命をとらえ

る傾向があるように感じますが、このto be は、単なる英語表現では終わらない深い思考

力と洞察を表している文ルールだと私は常々考えています。

I am going to be sixty one next week. は informal では will におきかえてネイティ

ブも使うこともありますが、61歳になるのは will の問題ではなく、ただ状態が進んでい

ることが reality なので am going to be が formal でlogical な表現です。ここにも

その片鱗が示されています。 




英語を学ぶ  表現 (4)

                    ー つづく −

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